Geminiで議事録を作るやり方
会議のあとに議事録を書き起こす作業は、慣れていても30分から1時間かかります。Gemini(ジェミニ)は長い文章をまとめて読み込めるため、文字起こしさえ用意できれば、要旨・決定事項・ToDoの整理までを一度に任せられます。ここでは「文字起こしを用意する」「議事録に変換する」「決定事項を抜き出す」「共有できる形に整える」の4段階に分けて、各段階で使えるプロンプトを紹介します。Google MeetやNotebookLMを使った進め方、会議の種類別(1on1・商談・英語会議など)のプロンプト、うまくいかないときの調整方法も後半にまとめました。
Geminiで議事録を作るやり方は3通りある
Geminiでの議事録作成は、手間のかけ方で3通りに分かれます。
1つ目は、会議の文字起こしをそのまま貼り付けて変換する方法です。いちばん手軽で、月に数回の会議ならこれで十分です。
2つ目は、録音や自動文字起こしを使って、文字起こしの用意自体を自動化する方法です。定例会議のように繰り返しがある場合に効きます。
3つ目は、議事録の書式をGemini側に覚えさせておく方法です。GeminiにはGemという自分専用の設定を作る機能があり、そこに議事録の書式を登録しておけば、次回以降は文字起こしを貼るだけで毎回同じ形の議事録が出ます。組織で書式が決まっている場合はこれがいちばん楽です。
手順1:Google Meetの文字起こしから議事録の材料を用意する
Geminiは会議の音声ファイルそのものより、テキストになった文字起こしを渡したほうが安定します。まず文字起こしをどう用意するかを決めます。
オンライン会議であれば、Google MeetやZoom、Teamsに文字起こし機能があります(利用できるかは契約プランによって異なるため、自社の環境を確認してください)。対面の会議なら、スマートフォンの音声入力や文字起こしアプリでも構いません。
この段階では、きれいに整える必要はありません。言い間違いやフィラー(「えー」「あのー」)が残っていても、次の手順でまとめて削れます。むしろ、あとから補えない情報のほうが重要なので、参加者の名前と会議の日時だけはメモしておいてください。
手順2:文字起こしを議事録の形に変換する
文字起こしが用意できたら、Geminiに貼り付けて議事録に変換します。このとき「議事録にして」とだけ頼むと、要約の粒度が毎回変わってしまいます。出力形式を指定するのが安定させるコツです。
会議の性質によって向いている型が変わります。決定事項がはっきりしている定例会議なら標準の議事録型、質疑が中心の説明会や研修ならQ&A形式のほうが読み返しやすくなります。
1〜2時間の長い会議は、文字起こしを一度に渡すと後半の粒度が荒くなりがちです。パートごとに整理してから統合する進め方にすると、長さに関係なく粒度を保てます。
手順3:決定事項とToDoを抜き出す
議事録がいちばん読まれるのは「何が決まったか」「自分は何をするのか」を確認するときです。この2つは本文に混ぜず、独立した項目として出させます。
特に注意したいのが、決定したことと検討しただけのことの区別です。文字起こしの流れだけで判断させると、話題に出ただけの案が決定事項に混ざることがあります。プロンプト側で「決まったことだけを書く」「検討中のものは分けて書く」と明示しておくと精度が上がります。
発言の根拠まで残しておきたい会議では、逐語録から要点だけを抜き出す型のほうが向いています。
手順4:共有できる形に整える
手元で読むだけなら手順3で完成ですが、他部署や社外に共有するなら、もう一段の整形が必要です。
見出しの階層と表を明示した形で出力させておくと、Googleドキュメントに貼り付けたあとの手直しがほとんど要らなくなります。ToDoは表にしておくと、そのまま進捗管理に使えます。
共有先が会議に出ていない人の場合は、社内の略語に説明を付ける、決定事項の背景を1行足すといった配慮が必要になります。これもプロンプトの段階で指定できます。
Google Meetの議事録を自動で用意する
Google MeetにはGeminiが会議中のメモを自動で作る機能があります(利用できるかは契約しているプランによって異なるため、自社の環境で確認してください)。使える場合、会議が終わった時点で要点をまとめたメモがGoogleドキュメントに残ります。
ただし自動メモは「その会議で何が話されたか」の記録であって、組織の議事録フォーマットに沿ったものではありません。決定事項とToDoが本文に混ざっていたり、担当者と期限が抜けていたりします。
そこで、自動メモをそのまま配るのではなく、いったんGeminiに渡して自社の書式に整え直すのが実用的です。手順は文字起こしから起こす場合と同じで、入力が文字起こしではなく自動メモに変わるだけです。書式をGemに登録しておけば、この整形もほぼ自動になります。
NotebookLMで過去の議事録をまとめて扱う
1回の会議を議事録にするのはGeminiで足りますが、「この案件はいつ何が決まったか」を複数回の議事録から追いたい場合は、NotebookLMのほうが向いています。NotebookLMはGoogleが提供している資料読み込み型のツールで、アップロードした資料の範囲だけで答えるという性質があります。
使い方は、案件ごとにノートを1つ作り、そこに毎回の議事録を溜めていくだけです。溜まったあとで「この案件の決定事項を時系列で並べて」「まだ担当者が決まっていないToDoを挙げて」と聞くと、複数回分を横断して答えてくれます。
資料の外から推測しないので、議事録のように事実の記録を扱う用途と相性が良い設計です。ただし議事録そのものの整形はGeminiのほうが柔軟なので、「1回分を整えるのはGemini、溜まったものを横断で引くのはNotebookLM」と分けるのが現実的です。
会議の種類別のプロンプト(1on1・商談・英語会議)
同じ議事録でも、会議の種類によって残すべき情報が変わります。1on1なら次回への引き継ぎ、商談なら相手の反応と次のアクション、英語会議なら日本語での要約が中心になります。
用途に近いものを選んでから、自分の会議に合わせて書き換えるのがいちばん早い使い方です。
議事録を次回の会議につなげる
議事録は書いて終わりにすると、次の会議で「前回どこまで決まったか」を思い出すところから始まってしまいます。
議事録ができた時点で、結論が出なかった論点と期限が近いToDoを拾い出し、次回のアジェンダ案まで作っておくと、この手戻りがなくなります。同じスレッドで続けて頼めば、前回の文脈を踏まえた提案になります。
うまくいかないときの調整
出力が期待とずれる場合、原因はだいたい次の3つです。
1つ目は、出力形式を指定していないこと。「議事録にして」だけでは毎回粒度が変わります。項目名まで指定してください。
2つ目は、固有名詞が正しく反映されないこと。文字起こしの段階で社名や人名が誤変換されていることが多いので、プロンプト内で「参加者の名前はこの表記を正とする」と渡すと揃います。
3つ目は、書かれていない内容を補われてしまうこと。「文字起こしに無い内容を推測で補わない」「読み取れない箇所は(要確認)と書く」と明示すると防げます。議事録は事実の記録なので、この一文は入れておくことをおすすめします。
よくある質問
- Geminiは会議の音声から直接議事録を作れますか?
- 音声ファイルを扱える場合もありますが、文字起こしのテキストを渡したほうが結果が安定します。会議ツール側の文字起こし機能でテキストにしてから渡す流れをおすすめします。
- Google Meetの議事録は自動で作れますか?
- GeminiがMeetの会議メモを自動生成する機能があります(対応するかは契約プランによります)。ただし自動メモは組織の議事録フォーマットには沿っていないため、そのまま配らず、Geminiに渡して書式を整え直す前提で使うのが実用的です。
- ジェミニと NotebookLM はどう使い分けますか?
- 1回分の議事録を整えるのはGeminiが柔軟です。複数回の議事録を横断して「いつ何が決まったか」を追いたい場合はNotebookLMが向いています。案件ごとにノートを作り、議事録を溜めていく使い方になります。
- 無料で使えるGeminiでも議事録は作れますか?
- 作れます。ただし一度に渡せる文章の長さや使える機能はプランによって異なります。長時間の会議で途中が切れる場合は、文字起こしをパートに分けて渡す進め方に切り替えてください。
- 社内用語や人名が正しく議事録に反映されません。
- 多くは文字起こしの段階で誤変換されています。プロンプト内で正しい表記を一覧で渡し、「この表記を正とする」と指定すると揃います。毎回同じ用語を使うなら、Geminiに書式ごと覚えさせておくと手間が減ります。
- 長い会議の文字起こしを渡すと後半が雑になります。
- 一度にすべて渡していることが原因です。パートごとに論点・決定事項・ToDoを整理させ、最後に統合する進め方にすると、長さに関係なく粒度を保てます。
- 機密情報を含む会議に使っても大丈夫ですか?
- 利用しているプランのデータの取り扱い方針を必ず確認してください。会社で生成AIの利用ルールが定められている場合はそれに従い、判断がつかない場合は個人名や取引先名を伏せた状態で渡す方法もあります。
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