Geminiで文字起こしする方法

会議・インタビュー・講義など、録音を文字にしたい場面は多いのですが、実際に手を動かすと「どこで文字にするか」と「文字にしたあとどう整えるか」で詰まります。Gemini(ジェミニ)は前者だけでなく後者、つまり起こしたテキストを読める形に直す作業で特に力を発揮します。このページでは、音声・動画から文字起こしを用意する経路を整理したうえで、誤変換の修正、用途別の整形(議事録・インタビュー記事・講義ノート)までを順に説明します。精度が出ないときの調整方法も最後にまとめました。

Geminiで文字起こしはどこまでできるか

最初に期待値を揃えておきます。Geminiに音声や動画のファイルを渡して文字にしてもらうことは可能な場合がありますが、対応状況は利用しているプランやインターフェースによって異なります。長時間の録音では、一度に扱える量の上限に当たることもあります。

そのため実務では、文字起こし自体は専用の機能に任せ、Geminiは「起こしたあと」に使うのが安定します。会議ならGoogle MeetやZoomの文字起こし、動画ならYouTubeの字幕、対面ならスマートフォンの音声入力、といった具合です。

Geminiがいちばん効くのは、そうして得られた読みにくいテキストを、誤変換の修正・話者の整理・用途別の構造化まで一気に片付ける部分です。ここは専用の文字起こしツールが手を出しにくい領域で、実際の作業時間の大半もここに使われています。

音声・動画ファイルをGeminiに読み込ませる

手元に音声ファイルや動画ファイルがある場合は、まずそのままGeminiに渡してみるのが早いです。数分程度の短い録音であれば、そのままテキストにしてくれることがあります。

うまくいかない、または途中で切れる場合は、ファイルを分割するか、先に別の手段でテキストにしてから渡す方針に切り替えてください。分割して渡す場合は、パートごとに処理してから最後に統合させると、全体の粒度が揃います。

なお、渡す前に「聞き取れない箇所は推測で埋めず(聞き取り不明)と書く」と指示しておくのが重要です。指示がないと、もっともらしい言葉で埋められてしまい、あとから誤りに気づけなくなります。

会議ツールの文字起こしを使う(Google Meet・Zoom・Teams)

オンライン会議なら、会議ツール側の文字起こし機能を使うのがいちばん確実です。Google Meet・Zoom・Teamsのいずれにも文字起こしの仕組みがあります(利用できるかは契約プランによって異なるため、自社の環境を確認してください)。

これらの出力は、発言がそのまま並んだ状態で、フィラーや言い直しも残っています。読み物としてはそのまま使えないので、Geminiに渡して整えます。

会議の記録として残す場合は、単に読みやすくするだけでなく、決定事項とToDoを分けて構造化するところまで行うのが実用的です。その手順は議事録側のガイドに分けてまとめています。

YouTube動画やポッドキャストを文字起こしして要約する

学習目的で動画や音声の内容を押さえたいだけなら、全文の文字起こしは必ずしも必要ありません。要点が取れれば十分なことが多いからです。

YouTubeには自動生成の字幕があるので、それをテキストとして取り出してGeminiに渡すと、要約や論点整理まで一度に進められます。ポッドキャストのように字幕がない場合は、文字起こしを用意してから同じ流れに乗せます。

長い動画では、話題ごとに区切って要約させたうえで全体をまとめさせると、途中の内容が落ちにくくなります。

文字起こしの誤変換と表記ゆれを直す

自動文字起こしでいちばん困るのは、固有名詞の誤変換です。社名・製品名・人名は音が近い別の語になりやすく、そのまま放置すると検索もできない資料になってしまいます。

有効なのは、正しい表記の一覧をプロンプトと一緒に渡してしまうことです。「この表記を正とする」と指定すれば、表記ゆれの統一まで同時に片付きます。

このとき「判断できなかった語」も出力させておくと、次回に渡すリストを育てていけます。定例会議のように同じ用語が繰り返し出る場面では、この積み上げが効きます。

用途別に整える(議事録・インタビュー・講義ノート)

読める状態になったら、最後に用途の形へ組み替えます。同じ文字起こしでも、残すべき情報は用途によって変わります。

会議なら決定事項とToDo、インタビューなら引用できる発言と話の流れ、講義なら要点と用語と確認問題、という具合です。ここを指定せずに「まとめて」と頼むと、毎回違う粒度のものが出てきて使えません。

用途に近い型を選び、自分の仕事に合わせて書き換えるのがいちばん早い進め方です。

文字起こしの精度を上げるコツ

精度が出ないとき、原因は録音側とプロンプト側に分かれます。

録音側では、マイクを話者に近づける、複数人が同時に話す場面を減らす、といった基本が効きます。オンライン会議なら各自がヘッドセットを使うだけでかなり変わります。

プロンプト側では、次の3つを渡すと安定します。1つ目は参加者の名前と正しい表記。2つ目は会議やテーマの前提(何の話をしている場か)。3つ目は「聞き取れない箇所を推測で埋めない」という指示です。

特に3つ目は必ず入れてください。文字起こしは事実の記録なので、それらしく埋められたものは、空欄より害があります。

よくある質問

Geminiは音声ファイルをそのまま文字起こしできますか?
できる場合がありますが、対応状況は利用しているプランやインターフェースによって異なります。長時間の録音は途中で切れることもあるため、会議ツールやYouTubeの字幕など既存の文字起こしを使い、Geminiは整形に使う進め方のほうが安定します。
長い音声の文字起こしが途中で切れてしまいます。
一度に渡す量が上限に当たっています。ファイルまたはテキストをパートに分け、パートごとに処理させてから最後に統合させてください。この進め方なら長さに関係なく粒度を保てます。
話者の区別(誰が話したか)はできますか?
元の文字起こしに話者情報が含まれていれば、それを引き継いで整理できます。含まれていない場合、発言内容だけから話者を推測させるのは避けてください。参加者名の一覧を渡し、判別できない発言は「話者不明」と残す指示にするのが安全です。
固有名詞が違う言葉に変換されてしまいます。
正しい表記の一覧をプロンプトと一緒に渡し、「この表記を正とする」と指定してください。あわせて「判断できなかった語」を出力させると、次回渡すリストを育てられます。
文字起こしから議事録まで一気に作れますか?
作れますが、精度を求めるなら「読める文章に直す」「議事録の構造にする」の2段階に分けたほうが安定します。議事録の手順は別ページにまとめています。

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